「戦争回避のために軍事力放棄」!? 教研集会は今年も“偏向教育”の報告続々 組織率低下続く日教組はどこへ

「戦争回避のために軍事力放棄」!? 教研集会は今年も“偏向教育”の報告続々 組織率低下続く日教組はどこへ
2014.2.1 12:00 (1/4ページ)[教育]
 日本教職員組合(日教組)が支持した民主党政権が崩壊して1年余り。安倍政権は道徳教育の推進や領土教育の充実など、教育再生策を次々に打ち出しているが、肝心の学校現場には、まだまだ浸透していないようだ。1月24~26日に滋賀県で開かれた日教組の教育研究全国集会(教研集会)では、学習指導要領を逸脱したイデオロギー色の強い授業例が今年も複数報告された。不毛な政治闘争により教育荒廃を招いたと批判され、組織率の低下に歯止めがかからない日教組は今、どこへ向かおうとしているのか。現状と背景を探った。(川瀬弘至)

教室で“反政府指導”

 「第二次安倍内閣は、(景気回復や東京五輪招致などで)国民の支持率を一気に上昇させた上で、憲法改正を進め、対中国、北朝鮮への政策を進めていくのではないか。まるで、第二次世界大戦前のナチス政権が行った政策を彷彿とする」(鳥取県教組の中学校教員)

 「安倍首相は、原発を輸出するために『日本の原発は福島を経験して世界で一番安全である。』などと言い、意図的に原発事故を小さく見せ、事実を隠蔽して私たち国民をだまそうとしているのです」(東京教組の中学校教員)

 「戦後68年目の今、安倍首相は戦争をするために『特定秘密保護法』『日本版NSC設置法』の成立を強行しようとしている。麻生副総理は『ナチスの手口に学んだらどうかね。』と公然と言った」(北海道教組の小学校教員)

 今年の教研集会に提出された授業例などのリポートの一部には、こんな政権批判が書かれていた。実際の授業でも、子供たちに政府への反発をあおるような指導をしていたことがうかがえる。

 東京の中学校教員は、技術科の授業で学習指導要領とは無縁の「反原発」を5時限にわたり取り上げ、政府の対応などを批判するような指導を展開。リポートによれば、授業後のアンケートで複数の生徒が「政府の対応がこんなにもひどく、ごまかしていることが分かった」「国は、住民にウソしか言っていない」「政府の説明や行動が遅い」「ウソなく言った方がいい」「国がだらしない」などの感想を寄せていた。

 鳥取の中学校教員は、公民の授業リポートで「憲法改正反対」を堂々と訴えた。授業中、憲法9条について「自衛戦争も放棄している」という解釈を支持すると表明し、政府見解とは異なる方向に生徒を導こうとする内容だ。自衛隊も否定し、「戦争回避のためには、やはり軍事力を放棄することである。『攻められたらどうするんですか?』と聞き返してくる子どもたちを、地域の平和教材と結びつけなければならない」などとリポートに書いている。

自虐史観に基づく「平和教育」も

 イデオロギー色の強い授業は、平和教育や歴史認識をめぐるリポートでも目立つ。

 福岡県の養護学校教員は、先の大戦について「加害の視点に立った平和教育に取り組まなければならない」とし、「5分で出来る平和教育プリント」というリポートを提出した。(1)沖縄戦については「住民虐殺や集団強制死など戦争の本質」(2)日中戦争については「南京大虐殺や毒ガスなど残虐行為」(3)建国記念の日については「戦争を精神的に支えた天皇制」-などを重要ポイントとする「平和教育プリント」を小中学生用に作成するという内容だ。

 どうして今、加害の視点を強調するのか。教員はリポートにこう書く。

 「尖閣諸島問題も竹島問題も、日本にとっては『現在の領土問題』だが、中国・韓国にとっては、明治政府以来の侵略の歴史につながる。その歴史を日本の政治家はたびたび否定することによって、中国・韓国の感情を逆撫でしてきた。また、日本の教科書も自国に都合のいいことだけ書き、その教科書で育った若い世代は、他国の痛みに気がつかず、ネット上で相手を罵倒する。そこには、信頼に基づいた交流など望むべくもない…」

 これは、中国政府や韓国政府の言い分そのままだ。

 佐賀県の中学校で行われた歴史の授業も、「加害の事実」を必要以上に強調するものだった。グループ討論などを多用し、「生徒の考え方を深める」としているが、そこで取り上げられる論題には「日本軍は沖縄でどんなことをしたのか?(安全な場所へ避難=スパイ容疑・泣く子を殺す・集団自決)」「日本軍による生体実験の事実をどう考えるのか?」など、根拠が不明のものや子供たちの発達段階に適さない内容も含まれていた。

 授業を行った教員は、「中学生に見せること、教えることが適切なのだろうかと悩みながらも、中国での日本軍の蛮行の写真や映像、731部隊での人体実験の様子なども取り上げたりもした」とリポートに書いている。

最大の被害者は子供たち

 こうした授業内容について、元神奈川県教組委員長で教育評論家の小林正氏は「日教組の価値観を押し付けるようなものだ。教員の持つ情報量は子供たちより圧倒的に多く、どの情報を提示するかコントロールすることで、子供たちの価値観を教員の意図する方向に誘導することができる」と指摘する。

 しかし、保護者や地域住民らの価値観まで誘導することはできない。「結局、イデオロギー色の強い授業は反発を招き、日教組が批判される大きな要因となっている」と小林氏は話す。

 文部科学省によると、平成24年度の日教組加入者数は26万5245人。全教職員に占める割合(組織率)は過去最低の25・8%で、56・3%だった昭和52年度以来、36年連続で減少している。民主党政権崩壊後の25年度はさらに低下する可能性もあり、「最近は組織防衛のため、方針転換を探る動きもみられる」(文科省関係者)という。

 こうした中、昨年8月に神奈川県横須賀市で行われた第101回定期大会では、支持政党を明記しない運動方針が示された。日教組は長年、旧社会党や社民党を支持し、平成9年以降は運動方針に「民主党を基軸に社民党との支持協力関係をはかる」などと明記しており、支持政党が削られるのは極めて異例だ。「日教組が支持した民主党政権が、批判の大合唱を受けて崩壊したことに、『道連れはごめんだ』との意識が働いたのではないか」(同)との声も上がる。

 組織率の低下に歯止めがかからない日教組は、どこへ向おうとしているのか。小林氏は、「確実に言えることは、日教組がこのまま“イデオロギー教育”を続けていけば、ますます衰退していくということだ。日教組の教育で最も悪影響を受けているのが子供たちだということを、忘れてはならない」と話している。

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