怒りを抑えられない障害、若い男性を中心に急増

怒りを抑えられない障害、若い男性を中心に急増

人格障害3人に2人は10-30代…男性が女性の2倍以上
暴行・傷害は年に5万件「青少年期のうちに治療すべき」

 2月24日午前1時ごろ、キムさん(36)はモーテルで交際中の女性と飲酒をめぐってトラブルになった。言い争いの揚げ句、女性がモーテルを出ると、立腹したキムさんはライターでベッドのシーツに火を付けて、モーテルを全焼させた。この放火により、宿泊中だった40代の男性1人が死亡し、50代の女性ら7人が負傷した。炎が大きくなると、キムさんは自ら警察に通報し、自分が取った行動を悔いた。精神科の医師たちは「キムさんの突発的な放火は怒りをコントロールできない爆発性の行動障害が表に出たケース」と分析した。

 瞬時の怒りを抑制できなかったり社会的規範に適応できなかったりして対人関係の摩擦や怒りの表出などの問題を引き起こす人格および行動障害を患う患者が少なくない。健康保険審査評価院が2日に発表した「成人の人格および行動障害」についてのここ5年間(2010-14年)の資料を見ると、1年間の患者数は1万3000-1万4000人に上る。また男性が女性に比べて2倍以上になることが分かった。

 これらの障害で診療を受けた患者の3人に2人は、10-30代の若者だ。特に20代の男性の診療はここ5年間増え続けており、増加人数も最も多いことが分かった。2014年に20代は全体の診療者数の28%と最も高い割合を占めた。次いで30代が18.4%、10代が17.3%の順だった。

 人格障害とは正常な社会的機能を遂行する上で障害を引き起こす性格異常のことで、疑い深くなり、冷淡さや攻撃性などが持続的に表れる場合をいう。絶えず対人関係に問題が生じたり、さまざまなことを疑ってみたり、法や倫理に背く行動をためらわなかったりする。「習慣および衝動障害」は、明確な動機のない反復的な行動が特徴で、病的な賭博、放火、盗癖などがある。怒りを調節できず、雰囲気にそぐわない爆発的な怒りを表出するケースもこれに該当する。

 明知病院精神健康医学課のキム・ヒョンス課長は「幼いころに自分の欲求や葛藤を解決する過程で家庭と学校教育を通じて適切な社会化が行われなければならないが、過保護やゲームへの没頭、一人ぼっちの生活などで、そうした経験ができないまま成長してしまった結果だ。男性がより攻撃的で暴力の程度がひどいため、病院を訪れるケースが女性より多いが、内的障害の要因は女性にも多い」と説明する。

 問題は、こうした人格障害と行動障害が犯罪につながる恐れがあるということだ。突発的な理由で暴行犯罪を引き起こした人は1年に約5万人、傷害犯罪を引き起こしたケースも5万人だ(2011-13年警察庁統計)。白病院精神健康医学科のウ・ジョンミン教授は「韓国は葛藤そのものが多い上、これを適切に解決する市民意識や制度的装置が存在しない。従って、子どもがてんかんを引き起こしたり若者が乱暴を働いたりするように、人格障害や行動障害が怒りの表出として発展する可能性が高い。小さな葛藤や怒りが習慣化すると規模が拡大する傾向があるため、積極的に治療を受けることが望ましい」と促す。同教授は「このような障害を持つ患者は自ら診療を決心するのが容易でないため、周りの人々が激励し診療を勧めることが必要だ」と付け足した。

 セヌリ党の申宜真(シン・ウィジン)議員=小児青少年精神科専門医=は「人格障害と行動障害は脳が柔らかな青少年期以前に治療しなければならず、大人になってからでは固まってしまう恐れがある。学校で道徳教育はもちろんのこと、問題を抱える生徒たちのための治癒プログラムを取り入れるべき」と主張した。

金哲中(キム・チョルジュン)医学専門記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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