[近くて遠い韓日]隣人だから嫌でも付き合わねば今の困難を乗り越える関係は築けない

[近くて遠い韓日]隣人だから嫌でも付き合わねば今の困難を乗り越える関係は築けない

 最近の日本の嫌韓ブームに対し最も積極的に反対活動を続ける一人に、ジャーナリストの安田浩一氏(50)がいる。安田氏が在日特権を許さない市民の会(在特会)について取材した内容を構成した『ネットと愛国 在特会の「闇」を追いかけて』(韓国語版タイトル『街に出てきたネット右翼』)は、韓国でも翻訳され大きな反響を呼んだ。 安田氏は最近の嫌韓ブームについて「韓国の影響力が大きくなったこと、そしてインターネットの普及が日本社会に隠れていた差別主義者を表に出した」と分析し、「日韓両国は好むと好まざるにかかわらず隣人なので、嫌でも付き合わなくてはならない。今の困難を乗り越えれば新たな関係を作り出せる」と肯定的な展望を示した。

インターネット影響された差別主義者
タブー破り町に現れ公開デモ
長期不況による自信喪失も一役
大多数は差別反対・友好関係を希望

-2003年の『冬のソナタ』の流行から10年間、韓流ブームが続いた日本で、2012年から嫌韓ブームが広がった。原因は何だと考えるか?

 「実はこうした動きは日本で新しいものではない。新しいのは在特会のような団体が街頭集会を開くなど、目に見える場所で活動を始めたという点だ。最も大きな変化の背景はインターネットの普及にある。日本人は幼い時から学校で『差別は悪い、戦争はいけない』と教育を受けてきた。今まであからさまな活動ができなかった彼らが、インターネットを通じ社会のタブーを破り町に出てくることになった」

-嫌韓ブームの背景に日本の長期不況を挙げる分析もある。

 「かつて日本は経済力でアジアで最高だった。しかしその自信はすでに失われた。こうした現実は書店に行けばすぐ知ることができる。今売れている本は『日本はどれほど良い国なのか』、『日本は韓国や中国よりどれほど優れているか』といったことを読ませるものばかりだ。在特会は保守や右翼ではなく、単なる差別主義者だ。人が差別主義者になってしまうのは、自信を喪失した者たちが回復したいためだ。彼らは自分たちを被害者と認識する。『韓国に竹島(独島)を奪われた』といった具合だ。実際に人を差別したり暴力を行使しても、自分が加害者という意識はなく、被害者として苦痛を受けていると考える」

-韓流から嫌韓につながる日本社会の急激な変化が韓国人としては理解しづらい。

 「韓国の力が強くなり、韓国歌謡やドラマが日本に入ってくることになり、それを好ましくないと考える人が増えた。インターネットを通じ韓国関連情報を簡単に入手することができるようになったという点も、興味深い変化だ。日本に対して厳格な基準を突きつける韓国のマスコミの記事が日本語に翻訳され、リアルタイムで入ってくる。朴槿恵(パク・クネ)大統領が日本に対して何か語れば、それがリアルタイムで伝えられる。それを見た一部の日本人が怒る。韓国はとても近いので、それだけ憎しみの感情が生じやすい」

-最近では嫌韓デモに反対する「反対行動」に参加する人たちも生まれた。

 「様々な種類の人たちがくる。在日に友達がいる市民、差別が社会を苦境に追い込んでいると考える人、『お前らのような差別主義者は日本の恥』と考える右翼もいる。彼らを結ぶ共通の枠組みは『差別はいけない』という認識だ。差別は韓国との関係だけの問題ではなく、日本社会そのものを破壊する。ネット右翼は在日だけでなく障害者、原爆被害者、沖縄基地反対運動をする人たちも差別する。 韓国で『イルベ』がセウォル号遺族たちを攻撃するのと非常に似ていている。こうした差別主義者を容認してしまえば、社会は手のほどこしようもなく壊れてしまう」

-韓国にも保守的民族主義の流れはあるが。

 「日本で嫌韓集会が広がる契機となったのは、2012年8月の李明博(イ・ミョンバク)大統領の竹島訪問だった。領土問題は国内の他の重要な問題から国民の目を逸らさせる。韓国が(歴史問題などで)日本を批判するのはやむを得ない。しかし韓国の独特な民族主義が社会発展を阻害する側面もあると思う。韓国が世の中でもっとも優れていると強調するようでは、自国しか見ることができない。韓国の大学で講演すると『イルベ』のような考えを持つ学生たちに時々出会う。今の流れのままでは、こうした学生が韓国社会でも少しずつ増えるかもしれない。両国は好むと好まざるにかかわらず隣人だ。付き合っていくほかない。日本では差別に反対する人のほうが多数で、多くの人が韓国と友好的な関係を希望している。韓国も同じだと考える」

東京/キル・ユンヒョン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-06-04 21:49

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