<世界遺産>「徴用政策」日本が措置言及 韓国が期待表明

<世界遺産>「徴用政策」日本が措置言及 韓国が期待表明
毎日新聞 7月6日(月)0時25分配信

<世界遺産>「徴用政策」日本が措置言及 韓国が期待表明
明治日本の産業革命遺産
 ◇日韓の調整決着 「明治日本の産業革命遺産」登録決定

 ドイツのボンで開催されている国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会は5日午後3時(日本時間同10時)過ぎから日本が世界文化遺産に推薦する「明治日本の産業革命遺産」を審議し、登録することを決定した。韓国側の「戦時中、朝鮮人が強制徴用された施設がある」との主張を巡り日韓の協議が続けられてきた結果、日本側が徴用について「意思に反して連れてこられ、働かされた」などと発言、韓国が評価し、決着した。

【写真特集】世界遺産:「明治日本の産業革命遺産」登録決定 ユネスコ

 佐藤地(くに)ユネスコ日本代表部大使は決定直後、「日本は、1940年代に幾つかの施設で、その意思に反して連れてこられ、厳しい環境の下で働かされた多くの朝鮮半島出身者などがいたこと、第二次世界大戦中に日本政府としても徴用政策を実施していたことを理解できる措置を講じる」と発言。情報センターの設立を計画していることを明らかにした。これに対し、韓国側は「日本が全ての措置を履行することを期待する」と述べ、日本への支持を表明した。

 審議は当初、4日に予定されていたが、意見陳述の内容などを巡り日本と韓国の間で調整がつかず、新規案件の審議期間の最終日である5日に延期された。日韓両国は6月21日の日韓外相会談で互いの推薦案件の登録に向け相互協力することで合意していたが、徴用をどう説明するかは詰めておらず、調整が続いていた。

 登録決定を受け、岸田文雄外相は外務省で記者団に「登録を確実にするためぎりぎりの調整を行ってきた。誠に喜ばしく、祝意を表したい」と語った。韓国の尹炳世(ユン・ビョンセ)外相はソウル市内で記者会見し、「両国が激しい対立を避け、対話を通じて問題を解決できた」と強調した。

 韓国政府は戦時中、産業革命遺産の23施設のうち7施設に朝鮮半島出身者約5万8000人が送られ、働かされたと主張。施設に関する説明で、徴用に言及することなどを求めていた。一方、日本は「1850年代から1910年までが遺産の対象年代で、時代が異なる」と反論し、日韓外相会談まで主張は平行線をたどっていた。

 産業革命遺産は、通称「軍艦島」で知られる「端島(はしま)炭坑」(長崎市)▽薩摩藩が手がけた機械工場や反射炉の遺構で構成する「旧集成館」(鹿児島市)▽幕末に実際に稼働した反射炉で国内で唯一現存する「韮山(にらやま)反射炉」(静岡県伊豆の国市)--など、日本の近代工業化を支えた炭鉱、製鉄などの23施設で構成される。

 今年5月に世界遺産への登録の可否を調査する諮問機関「国際記念物遺跡会議」(イコモス、本部・パリ)が「登録が適当」とユネスコに勧告した。【三木陽介、ボン中西啓介、ソウル米村耕一】

 ◇世界遺産委員会の審議での日韓の発言要旨

 <日本側>

 一、日本は1940年代に多くの朝鮮人や他の人々が自らの意思に反して幾つかの産業革命遺産に連れてこられ、厳しい環境下で労働を強いられたことへの理解を促進させる措置を準備している

 一、第二次大戦中、日本政府は徴用政策も敷いていた

 一、情報センターの設置など犠牲者の記憶をとどめる目的で、適切な措置を取る用意がある

 <韓国側>

 一、韓国政府は日本の声明を真摯(しんし)に受けとめ全会一致の決定に加わる

 一、決定は世界遺産の精神に沿い、共に協議してきたから可能となった

 一、日本が誠実に全ての措置を履行することを期待する

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