韓国製機雷「潜竜(K721)」が、性能実験の結果6発に1発の割合でしか爆発せず

 北朝鮮の艦艇を攻撃するため韓国海軍が保有している韓国製機雷「潜竜(K721)」が、性能実験の結果6発に1発の割合でしか爆発せず、成功率が16.6%にすぎないことが22日までに分かった。

 韓国政府消息筋によると、2007年と09年に実施された海上実弾射撃演習で、潜竜の不発が相次いだという。このため監査院は国防技術品質院(技品院)に指示を出し、昨年9月に性能実験を行った。演習弾を付けた機雷を演習当時と全く同じ状況に置き、6回の試験を実施した結果、機雷は1度も作動しなかった。今年1月に実施した2回目の性能実験では、30回の試験で6回しか作動しなかった。計36回の試験で、きちんと爆発したのはわずか6回だったわけだ。

 潜竜は1発1億7000万ウォン(現在のレートで約1580万円)で、1990年代後半から約200発が韓国海軍に配備された。機雷は海の中に設置され、敵の艦艇が周辺を通過すると爆発する「海の地雷」だ。機雷は信管の感応方式によって分類され、船が通過する際に生じる磁気の変化を感知して爆発する「磁気機雷」や、スクリューの音などを感知して爆発する「音響機雷」などがある。潜竜は、磁気と音響を同時に感知した場合に爆発するよう設計された複合機雷だ。

 各国海軍は、船が通過する際に生じるような磁気変化や音響信号を送り、水中に設置された敵の機雷を破壊する技術を蓄積してきた。これを防ぐために開発されたのが複合機雷で、偽の磁気変化や音には反応せず、実際に船が通過する状況でのみ爆発するようになっている。

 技品院側は「潜竜は、陸上で実験したときには正常に作動した。水中では、海流の速度など環境によって爆発しないことがあり得る」と説明した。

 韓国海軍側は「今年1月に実施された技品院の性能実験では、一部の艦艇の磁気発生装置に問題が生じ、機雷に設定しておいた基準よりも小さい艦艇を一部投入するなど、試験がきちんと実施されなかったため、近いうちに精密な性能実験を行いたい」と語った。

 さらに韓国海軍側は「潜竜は、信管を磁気にのみ反応するよう設定すると全て正常に作動した。韓国海軍の戦力に直ちに問題が生じるわけではない」と釈明した。

 潜竜は、韓国国防科学研究所(ADD)とLIGネクスワンが共同開発し、LIGネクスワンが量産した。LIGネクスワンは「不発魚雷」として問題になった対潜ミサイル「紅サメ」のメーカーでもある。韓国軍は来月、紅サメの追加量産を行うかどうか決定する予定だ。

アン・ジュンホ記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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